はんすぷらいふ

はんどすぷりんぐしながら進む、わたしの毎日◎ 保育士から異業種へ転職した経験/目的を掴むための人生の歩みについて綴っています☆°

【素晴らしい世界/浅野いにお】私の大切な漫画

生きていればきっと、

いつかどこかでいいことがある。

 

そう綴られた最後のページの言葉が、全てを物語る一冊。

 

もう15年も前、私の青春時代に大きな揺さぶりをかけた大切な漫画をご紹介します。

 

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はてなブログ 今週のお題「好きな漫画」

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【もくじ】

 

切なすぎるエンディング

会社員や学生、着ぐるみを被った強盗犯まで。

さまざまな人間を主人公とし、それぞれが一喜一憂しながら自分の世界を見つめなおす短編集となっています。

 

いつ読んでも涙してしまう、2巻の最終話。

※以下ネタバレ含みます

 

死神か神様か。

どちらともつかない別世界の少女が、不安を抱える人間たちを救おうと、出会った人間の感情をなくしていきます。

 

その話の主人公となるのは同棲中の若いカップル。

未来に不安を感じながらも、なんとか生きていこうとしています。

 

しかし、ある日急に彼女が感情をなくし、考えることを一切やめてしまうんです。

生活に不便はないものの、話もできない。

笑ったり怒ったりもしない。

その様子に当然彼氏は寂しさを感じます。

 

そんな中、過去に一緒に見た桜を眺めに散歩に出かけます。

 

そこで突然、桜に歩み寄り言葉を発する彼女。

「きれい・・・・・」

 

その言動に思わず彼氏は駆け寄り、彼女を抱きしめます。

「来年もまた来ような。

 再来年もまたその次も、

 必ず来ような、うん」

 

 

ここでこの漫画はエンディングとなります。

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読むと必ず私は泣いちゃうんですよね;△;

 

本当の病気ってわけじゃないし、この後どうなるのかも分からない。

でも、感情をなくす魔法をかけられても、忘れていない感情。

忘れることができない思い出。

 

彼女が愛おしくてたまらない彼氏。

そして、初めて見えた希望の光。

 

 

こういった複雑な思いが絡み合ってぶわーーーって心が高ぶっちゃいます。

それぞれの気持ちにすぐに感情移入しちゃうんですよね。

 

幸せでいてほしい。

また2人で桜を見て笑ってほしいなって。

 

幸せってなんだ?

人間が感じる幸せとは簡単なものではありません。

それこそ、この素晴らしい世界の中でそれぞれの主人公はささやかな幸せを感じているように見える場面がたくさん出てきます。

 

でも、そのささやかな幸せを手に入れるにあたって、仕事や人間関係で幸せ以上の苦悩や不安にも陥っているんです。

 

神様や死神が、そんな苦悩や不安から人間を救いたいと思って感情をなくすという行為を行いたくなるのも分かります。

 

でも、人間が幸せを感じるのは、辛さを知っているからじゃないでしょうか?

 

辛いことも悩むことも全くなくなって、好きなことだけ幸せなことだけ感じて生きていたら、当たり前になり過ぎるのかも。

もちろん、必要のない試練はたくさんあるでしょう。

 

ただ、辛さや不安を感じないことが幸せではないってことですね。

 

すごいベタな言葉だけど、

辛さや不安、困難を乗り越えたからこそ手に入る幸せがある。

 

だからこそ、みんな必死に生きてるんだよね。

 

素晴らしい世界

この漫画には、生きている世界に絶望する人もたくさん出てきます。

 

でも、そんな日常はあるけど、世界は捨てたもんじゃない。

なかなか素晴らしい世界じゃないか。

 

そんな風に思える漫画となっています。

 

 

浅野いにおさんの漫画は本当にどれも大好きです。

これ程まで、残酷で恥ずかしくなるような人間の本性を書ける人ってなかなかいないと思います。

読んでいて、思わず辛くなるような気持ちになる話もあります。

 

だけど、読む手が止まらない。

この人間がこの後どうなるのか。何か変わるのか?

そんな期待と好奇心で心拍が上がりながら一気に読んじゃう作品ばかりです。

 

映画化して社会現象にもなった「ソラニン」も好き。

でも、今回ご紹介した素晴らしい世界に匹敵するぐらい並んで好きなのは

ひかりのまち」ですねー。

 

大人になって読むとまた違った気持ちになるんだろうな。

ちょっと恐いような気もするけど、また読んでみよう。